2018/07/25

Canivet ~My collection~


祈り紙に模様を施したカード。
”カニヴェ (canivet)” と呼ばれ、レースペーパーの原型と言われる稀少なものです。
とても古いものになります。

フランスの蚤の市、初めは何のこっちゃわからず、
ごちゃっと紙の束の中からひょろっと取り出し、
よーく見たらこの外側のレース、
え?紙なの?ん?はじめて見たんだけど??
ん?カットされてるの??

そしたら手作業だっていうじゃない!
驚きと感動で手にしました。

カニヴェは、カトリックの聖画を、エンボスを施したレース状の切り絵細工 (papier découpé) で飾った古い時代の信心具で、当初主にカルメル会の修道女たちによって製作されました。修道女たちは鵞ペンの先を削る小型ナイフ(カニフ)と小さなハサミを巧みに使って、聖画の周囲にレース状の切り絵細工を施したそうです。「カニヴェ」(canivet) という名称は、このナイフ(カニフ canif)に由来するそう。

カニヴェは紙だと言うこともあり、耐久性に劣るために失われやすく、
特にレース状の部分が破損しやすいために、残されている事自体が稀少だそう。
私のもっているものも、レース細工部分が一部外れちゃっていたりします。

これに興味持って手にした時、蚤の市のおばちゃんが
”これはすごく稀少なのよ〜!”
と強く言っていた事を思い出します。


これ手作業って!
何度見ても感動します。

祈りのものに、こうして一つ一つ手作業で細工を施したということ、
心からの祈りを込めて製作されたものにしか無い深い味わいを感じ、
心動かされるものがあります。

既製品にはない、手作業の魅力にモノとして感動しますが、
この行為こそが神への祈りだったと言う事なのかなと、思い馳せます。

 Miki

all Blog

Blog TOP

  • Prev Blog

  • Next Blog